第186回複合材料部門委員会議事録案

 

日時:2002年1月21日(月)13:00-17:00

場所:大阪市立大学文化交流センター (大会議室)
[出席者]
藤井(セイコー化工機)、早川(三井武田ケミカル)、久保内(東工大)、川田(早大)、北野(東レ)、藤井・片山・大窪(同大)、上野谷(大阪府産技総研)、中村(大産大)、小牧(コマキT.E.C.)、大島・高坂(阪市大)、櫻井(海技研)、岩本・倉鋪(京工繊大)、葛西(PHC・ラボ)北川(芦森工業)、河内(化薬アクゾ)、菅野(サンゴバン)、青木(日本FRP)、新庄(日本バイリーン)、阿曽・神谷(日本ポリエステル)、佐脇・高見・田嶋(日本ユピカ)、牧(日本触媒)、森本(FRP技術事務所)、大松(産業タイムス社)、島津(昭和高分子)、井口(クボタ)、宮崎(栗本鐵工)、平松(日本アーム)、大久保(FRPフォーラム)、青木(サカイテキスタイル)、竹内・谷口(サカイオーベックス)、井上(日本油脂)、浅井(松下電工)、柳田(FRPサービス)、横地(西井塗料)

                        計 42名 
  今回は「複合材料の耐食性と寿命評価」をテーマに関西FRPフォーラムとの共同開催として企業の方々を交えた論議の場として開催しました。

 

[議題]

1.開会の挨拶  岩本委員長より開会の挨拶があり、今回の委員会が企業との結びつきの強化につながる様に期待する意を述べられた。

 

2.講演                (司会 藤井善通(セイコー化工機))

1)酸応力環境下におけるGFRPのき裂進展挙動と下限界特性」 早稲田大  川田 宏之

 GFRPにおいても金属同様のき裂進展下限界値が存在し、下限界破壊について、環境溶液の母材樹脂中の拡散現象に着目した研究報告がなされた。

 

2)「樹脂における薬液の浸入と劣化」           東京工大 久保内 昌敏

   有機耐食材料、特にFRPのマトリックスとして用いられる熱硬化性樹脂の劣化について、酸・アルカリ環境下における全面が均一に腐食する腐食形態とその機構を金属材料の腐食に当てはめて、説明がなされた。

  

3)「GFRPの酸環境試験とその評価について」        同志社大 片山 伝生

   FRPの耐環境特性として、硫酸の温度、濃度の様々な組み合わせ下の浸漬実験を行い。従来に評価法に加え、新たな評価法としてX線分析顕微鏡による評価方法を提案している。寿命を予測する、温度、濃度、浸漬時間の関数による式を導出し、その説明がなされた。

 

4)「FRPの腐食事例」               セイコー化工機 藤井 善通

   75%硫酸に使用していたFRP製タンクの漏れについて、原因推定と再現実験試験の結果。および12年間使用したFRP製煙突の腐食事例として、表面観察、強度試験、赤外分光分析の結果が報告された。 

 

なお,委員会終了後,講師を囲んで懇親会を開催した.              以上

 

 

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