192回複合材料部門委員会議事録()

 

         担当幹事 北條 正樹

              高野 直樹

 時:平成15年16(金):30~17:0

場 所:工学院大学

出席者:上野谷(阪府立産総研)、大窪(同志社大)、桜井(海技研)、金子(東京理科大)、田中(神戸大)、吉川(東大)、高坂(大阪市大)、紀(東亜大)、卜部(産総研)、松井(産総研)、合田(山口大)、大村(摂南大)、来海(名城大)、佐々木(名大)、田中(九産大)、高木(徳島大)、並木(京橋工業)、北條(京都大)、高野(阪大)            (順不同)計19

 

議 事:

1.開会挨拶

上野谷部門委員長より,第192 回複合材料部門委員会の開会に際して挨拶があった.

 

2.趣旨説明

北條幹事(京都大学)より,「新世紀における複合材料研究の将来展望」のテーマ設定の趣旨について説明があった.

 

3.講演

52期通常総会併設公開部門委員会として,「新世紀における複合材料研究の将来展望」というテーマで以下の講演をお願いした.

(1)「複合化による人工生体材料の力学的適合性向上の可能性」 東京大学 吉川暢宏 氏

        複合材料に対する方法論を生体の力学モデル構築に展開すること、複合材料を人工声帯材料として適用することの可能性について、複合材料と生体材料間の微視構造のアナロジーの観点から講演があった。

 

(2)「環境に調和する天然繊維強化複合材料の応用に関する展望」 同志社大学 大窪和也 氏

        竹などの天然植物から強化繊維を取り出し、複合化し、消費・廃棄するまでの全体の流れを考え、環境に調和し優れた特性を有する複合材料を最小コストで製造するためのプロセスの現状と課題について講演があった。

 

(3)「マイクロマシン構造材料としてのナノコンポジットの可能性」 神戸大学 田中 拓 氏

        ポリマー系ナノコンポジットを対象とし、特にその機械的性質を活かした応用分野、研究の動向ならびに課題について講演があった。具体的に、カーボンナノチューブ強化ポリマー、マイクロマシンについてレビューが紹介された。

 

(4)「FRP成形加工CAEの現状とデジタルマニュファクチャリングへの展望」

                                        大阪大学 高野直樹 氏

        RTM成形やFRTPの熱成形を中心に、市販のプロセスシミュレーションソフトの現状と課題、ミクロ構造ベースのシミュレーション技法、デジタルエンジニアリングによる設計の効率化などの展望について講演があった。

 

(5)「FRPの知的成形および健全性モニタリングの可能性」 大阪市立大学 高坂達郎 氏

        組み込みセンサを用いたFRPの成形・健全性モニタリングについて、特に光ファイバセンタのモニタリングへの応用を主体に、その利点と実例の紹介があったとともに、コスト、長期信頼性、システムの小型化などの課題について講演があった。